エヌ・ティ・ティ健康保険組合

ジェネリック医薬品

国民医療費が毎年増大するなか、医療費の抑制につながると期待されているのが「ジェネリック医薬品」。新薬から後発薬であるジェネリック医薬品に変更することで、みなさんの家計にもやさしく、さらに健保組合の医療費の節減にも大きな効果が期待できます。ジェネリック医薬品のメリットを正しく理解し、健保組合の医療費の節減にご協力いただけるよう、ぜひ、ご一読ください。

ジェネリック医薬品ってどんな薬?

テレビCMなどでもおなじみの「ジェネリック医薬品」。ジェネリック医薬品とは後発医薬品とも呼ばれ、新薬の独占的販売期間(特許期間・原則20~25年間)が終了したあとに発売される医薬品のことです。新薬と同じ有効成分ですが、開発費が抑えられるため、低価格で提供することができます。

ジェネリック医薬品を使うとどのくらいお得なの?

新薬からジェネリック医薬品に変えると、窓口で支払う薬代を安くできます。かぜなど短期間しか服用しない薬ではさほど変わりませんが、脂質異常症や高血圧症、糖尿病といった慢性的な病気で、長期にわたり薬を服用する人の場合は、大きく薬代を減らすことができます。

新薬とジェネリック医薬品の値段の比較図
  • ※上記は薬代のみの参考値です。実際に窓口で支払う金額は薬代に調剤技術料や薬学管理料などが加算されます。

ジェネリック医薬品に替えてもらうには?

まずは医師に聞いてみましょう

現在治療中の方で、ジェネリック医薬品に変更されていない場合は、医師に尋ねてみましょう。なかなか言いにくいかもしれませんが、「私もジェネリック医薬品を使えますか?」の一言で薬代が大幅に安くすむかもしれません。厚生労働省の働きかけもあり、ジェネリック医薬品の活用に積極的に取り組む医療機関が増えています。あまり難しく考えずに、気楽に尋ねてみましょう。

処方せんの「変更不可」欄をチェック

現在の処方せんは、薬ごとにジェネリック医薬品への変更の可否を明示するようになっています。また、薬の商品名ではなく、一般名処方※であれば、薬局でジェネリック医薬品を選ぶことができます。

  • ※一般名処方とは、医師が処方せんに薬の商品名ではなく、有効成分名を記すことをいいます。一般名処方の場合、医薬品名の前に【般】の表示がされることがあります。

普段飲んでいる薬をジェネリック医薬品に変更したらどのくらい安くなるのかを調べるには?

参考リンク
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ジェネリック医薬品は先発薬と比較して、効果や効能に違いがあるの?

基本的には効果・効能に違いはありません。
ジェネリック医薬品は先発薬に対して、性質・状態・純度・溶出性・含有量が同等であることのほか、血中濃度もほぼ同じであることを厳密に試験しています。先発薬・ジェネリック医薬品の効果・効能が同等であることを確認するため、血中濃度の変化をみる「生物学的同等性試験」を実施し確認しています。

ジェネリック医薬品は先発薬と比較して、作り方(製造や製法など)は先発薬と同じなの?

製法、用途、製剤についてはジェネリック医薬品と先発薬で異なることはあります。
なぜなら医薬品の特許は有効成分、製法、用途、製剤の4種類あり、特許期間は20年~25年となっています。一般的には有効成分に関する特許を最初に取得することから有効成分の特許から順に切れていきます。ですから有効成分の特許が切れていても、製法、用途、製剤の特許が切れていないことがあります。有効成分が変化しないような新たな製法をジェネリック医薬品メーカーで研究開発します。そのためジェネリック医薬品であっても3年くらいの開発期間が必要になります。添加剤や製造工程も同一とは限りませんが、いずれも国内の安全基準と原材料の厳密な安全性のチェック、異物混入しないための基準などが定められているため、先発薬メーカーと同等のクオリティで高い品質管理が行われていますから安心です。また、先発薬より有効な手法が開発されることも多く、より飲みやすい薬になったり、溶け方に工夫を加えたり、ジェネリック医薬品ならではの進化もあります。

小児へのジェネリック医薬品使用の不安ですが、安全なの?

親の立場からすると、大切な子どもに品質の良い医薬品を飲ませたいと思うのは、至極当然です。ですが、<先発薬とジェネリック医薬品>の二者に分けて比較判断することにはあまり意味がありません。ジェネリック医薬品の場合には先発薬として少なくとも10年~15年以上は世に出て処方され流通します。大変な副作用のある先発薬はその間に淘汰され、安全性の高い「薬」しか処方されないわけですから、むしろリスクはより低いとみてよいでしょう。ネット上で書かれていることにも根拠のあるものは見受けられませんし、安全性においては同等のものです。むしろ飲み方や小児の体格差による薬の量、体質、食べものとの関係に気を配るべきと考えます。特に複数の薬が処方されているときは、医師、薬剤師に納得のいくまで説明を求めるのがいいでしょう。

ジェネリック医薬品には疾病ごとに効果のばらつきがあったりするの?

申請も、検証法も、承認の基準も、同じように確認されているので、疾病ごとに効果が違うことはないです。現実、全ての薬の比較検証したデータは公表されていますから、検索して根拠を検証することはできます。また、これは個人的感覚の意見であって、誰が飲んでもその違いが明確になるということがない限り、根拠のある話とは考えにくいです。あるとすれば、疾病が重なっていて複数の薬の飲み合わせによって、疾病ごとに改善が違うとか、かなり複雑な検証でしか検証できません。効果の差異が疾病ごとにあるのではなく、処方が正しいのかどうかを明確に把握し、改善の遅い場合は医師に相談すべきだと考えます。

ジェネリック医薬品は海外で作っているの?

海外で作られ製品化されたジェネリック医薬品が輸入され流通することは一般的にはありません。承認基準審査はもとより、輸入ごとの品質チェックも厳格に行われています。海外で製品化したものも申請作業的には可能ですし、承認が取れているものはあるのでしょうが、信頼性の低い海外メーカーが製造するジェネリック医薬品は、流通の段階で薬の問屋、調剤薬局、それぞれが採用しないというのが現実です。製造においては錠剤、カプセルなどの製造過程も的確に管理手順に沿って行われていますので安全です。

お薬のことについて質問したいがどうしたらいいの?

NTT健康保険組合では健康に関する相談窓口【24時間健康相談】を設けております。
無料で薬剤師とお薬に関する相談が可能ですので以下連絡先までご相談ください。
TEL 0120-646-475 FAX 0120-899-556
※薬剤師によるお薬相談は平日9時~17時となります。

NTT健保組合ではどんな取組みをしているの?

ジェネリック医薬品のお願いシールを配布しておりますので、 保険証やお薬手帳の貼って、ジェネリック医薬品に切り替えてみましょう。

NTT健保組合では、ジェネリック医薬品への切り替えにより、ご本人負担額が軽減されるなどの一定の条件を満たす方に対し、個別に「ジェネリック医薬品利用促進通知」を発送しています。

ジェネリック医薬品に関する情報を季刊誌でも掲載しております。
季刊誌情報についてはこちら

PDFアイコン2017年秋号「実際のところ…ジェネリック医薬品は本当に効くの?安全なの?」

PDFアイコン2016年秋号「ジェネリック医薬品は、味・匂い・大きさ・形状・包装などが飲みやすく改善されています」

PDFアイコン2015年冬号「ジェネリック医薬品を活用しましょう!」

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